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シャワーを浴びた後にボディクリームをつけていたら、そう言えばこれも半兵衛からプレゼントされたものだと思い出した。
そう考えると少し恥ずかしい。
身体のそこかしこに刻まれた痕も。
それらを隠すようにパジャマを着て寝室に戻ると、半兵衛はベッドに座って電話をしていた。
どうやら仕事の話らしい。忙しい人なのだ。

「ああ、そうだ。頼んだよ、三成くん」

電話の相手は部下の石田三成か。
邪魔をしないように待っていたら、通話を終えた半兵衛が微笑んだ。

「おいで」

誘われるままに歩み寄ると、ベッドの中に引き込まれる。

「良い匂いだ」

「ボディーソープですか?それともクリームかな」

「クリームのほうだね、これは。僕が選んだやつだろう?」

「そうです。半兵衛さんセンスがいいから」

「君によく似合っているよ。清楚でありながら官能的でもある、僕を誘惑する香りだ」

「今日はもう駄目ですよ」

「あれじゃ足りない」

「お風呂入ったから駄目です」

ふう、とわざとらしいため息をついた半兵衛に、布団の中で柔らかく抱きしめられた。

「誕生日おめでとう、天音」

「ありがとうございます。でも今日二度目ですよ」

「そうだね。君を抱く前に言ったから」

「もう!半兵衛さん!」

「ふふ、何度言っても足りないくらいだ。君が生まれてきてくれたことに心からの感謝を捧げよう」

半兵衛の指が左手の薬指に嵌められたリングの上をなぞる。

「愛しているよ、天音。君が生まれてきてくれて…君と出会えて、本当に良かった」

「半兵衛さん…」

「これからもずっと一生僕の側にいてくれ」

「はい、もちろんです」

「まあ、断られても離すつもりはないけどね」

「逃げられないんですか?」

「そうだ、逃がさないよ」

今度は自分から半兵衛に抱きつく。

「絶対離さないで下さいね」

「ああ、約束しよう。何があろうと僕は君を離さない」

「嬉しい…」

聞き様によっては怖い台詞だが、今はとても嬉しかった。
愛されていると実感出来る。

「来年も、再来年も、ずっとこうして一緒にいて誕生日を祝っていこう」

「はい、半兵衛さん」

髪を撫でる半兵衛の優しい手つきにうっとりと目を閉じる。
そのまま幸せな眠りへと落ちていった。


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HappyBirthday to you


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