「跡部くん、跡部くん。跡部くんは眼力(インサイト)で骨格まで見透かせるんだよね?」 「まあな」 「じゃあ、女の子のパンツや、その下まで見えちゃうってこと?」 途端に「跡部!!」と鋭い叫びが上がった。忍足くんだ。 さすが女の子の味方。きっとそんな堂々とした盗撮まがいの行為が許せないのだろう。 自分で言っておいてなんだが、堂々とした盗撮って日本語として色々とおかしい気がする。 「なら女の子の脚も見放題ってことやないか!」 怒るどころかむしろ悔しがっていた。 しかも脚。やっぱり脚。 あくまでも脚にこだわるか。パンツよりモロより脚か。 脚フェチもここまで貫き通せばいっそ清々しい。 「あーん?脚ならわざわざ眼力を使わなくても誰でも見れるだろうが」 「それもそうやな」 忍足くんは瞬時に冷静さを取り戻して、カッコよく眼鏡のブリッジを指で押しあげた。 いかにもクールビューティなイケメンといった感じだけどもう騙されない。 「大体、この俺様がわざわざ眼力を使ってまで女の裸を見たいと思うわけねえだろ。雌猫どもは喜んで自分から見せてくるからな」 ファンの女の子達はみんな騙されているとつくづく思う。 |