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今日は妹と観月くんと私と周助くんとでファミレスに来ていた。

最初からそうする予定だったのではなく、ご飯を食べに入った所に偶然妹達がいたのだ。
「せっかくだから一緒に食べない?」と周助くんが例の笑顔で誘ったところ、当然嫌がると思われた観月くんは、周助くんの挑発に乗る形で「もちろん構いませんよ」と不敵な笑みを見せて快諾した。
その負けず嫌いな性格が彼が酷い目に遭う原因になっているような気がしてならない。

そして、なんとここには氷帝のテニス部の姿もあった。
跡部くん曰く、たまには庶民の味を堪能するのも悪くないだろうということらしい。
仲間や後輩に付き合ってファミレスでご飯を奢ってあげるあたり、彼は意外と面倒見がいい先輩だ。

しかし、なんというか、今現在このファミレスの瞬間美形生息率が物凄いことになっている。
さっき注文したときも、担当の女の子が少しテンパり気味になりながらオーダーをとっていた。周助くんも観月くんも美少年だからなぁ。

「このファミレス、今だけハイパーイケメンタイムだね」

「はじめさんが一番素敵ですよ!」

「うんうん、そうだね」

よしよしと妹の頭を撫でる。まじ天使。癒される。
この子がこうなのは貴女のせいですか、と言いたげな目で観月くんが見てくるけど違うから。正真正銘の天然だから。
私が養殖したわけじゃない。
氷帝のキングに「ヘソチラはファンサービスなんですか?さすが跡部さんですね!」なんてキラキラした笑顔で天然砲を撃てるような人間を育てられるスキルなど私にはない。

「ひどいな。観月が一番?」

「周助くん、笑顔が黒いよ。目で人が殺せそうだよ」

「ごめん。大事な彼女と後輩を取られたみたいでなんか悔しくて」

ちょっと驚いた。
周助くんはいつも気ままでマイペースだし、焼きもちをやく人だとは思わなかったから。
むしろ、観月くんのほうが独占欲強そうだし焼きもちやきっぽいのに。

「しょうがないよ。この子にとって観月くんは大事な初彼なんだもん。ね」

「うん!」

「へえ…これからも色々な初めてを観月に奪われるんだろうね」

周助くんは目を開いて観月くんを見た。

紅茶を飲む観月くんは平静を装っているけど、若干顔色が悪い。
大丈夫か観月くん。ダメだよね、ごめんね。



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