三連休も今日で終わり。 悲しいが仕方がない。 赤屍さんの家でお風呂に入るのもこれが最後だ。 (また来週来るけど) 「もう帰らないといけないの寂しいです」 「帰らなければいい。私とずっとここで一緒に暮らしましょう」 「赤屍さんが言うと冗談に聞こえません」 「本気で言っていますからね」 つい先ほどまで赤屍さんが入っていた場所は、まだひくついていてとろりと白濁を吐き出している。 それを赤屍さんの長い指が掻き出していくのだが、快感の余熱が残る身体は一々その動きに反応してしまう。 また赤屍さんが愉しそうにちょっかいを出してくるものだから、尚更いけない。 「んっ、んっ」 「せっかく綺麗にして差し上げているのに、そんな可愛らしい声を出されては、また挿れたくなってしまいますねぇ」 「あッ、だ…だめっ、だめですからねっ!」 「残念。ですが、これくらいの悪戯は許して下さるでしょう?」 「や、あんっ!」 赤屍さんに乳首にちゅうっと吸い付かれ、堪らず甘い声をあげると、掻き出す指の動きが激しくなった。 くの字に曲げた指先で内壁を引っ掻くようにして刺激されて、軽くいってしまう。 溢れ出た蜜と精液を赤屍さんが綺麗に洗い流してくれたけれど、一度高みに上り詰めた身体はなかなか頂点から降りて来られない。 「も…赤屍さんのばかぁ…」 「すみません。貴女があまりに可愛らしいので、つい調子に乗ってしまいました」 乱れた呼吸を繰り返す私に、赤屍さんが優しくキスをする。 それだけで反応してしまう自分の淫らな身体が恨めしい。 全ては、私をこんな身体に調教した赤屍さんのせいだ。 「さあ、綺麗に洗いましょうね」 もう一度キスをして、赤屍さんがボディソープを泡立てたスポンジで丁寧に身体を洗い始める。 その間、時折軽く唇を重ねたりしながら、私は半ばまどろむように時を過ごしていた。 気持ちいい。 ずっとこうしていたい。 「やはり帰るのはやめませんか?」 「だ…だめ…」 「おや、流されてはくれませんでしたね」 「ずっとここにいたら、私、堕ちちゃう」 「堕ちてしまえばいい。何を躊躇う必要があるのです?」 「ひ…んっ」 赤屍さんに乳首を強く摘ままれ、びくりと身体が跳ねる。 「私と同じ所に堕ちて、身も心も私のものになってしまいなさい。そうすれば、今よりずっと楽になりますよ」 「だめ…だめです…」 「強情な」 クク、と喉で笑った赤屍さんが、あたたかいシャワーの湯で泡を洗い流していく。 「仕方ありませんね。見逃して差し上げますよ。とりあえず今日のところは、ね…」 さっぱりした身体を抱き上げられ、少しぬるくなった湯船に浸かった。 「ところで、もうブランチの時間ですよ。オムライスとホットケーキ、どちらにします?」 お風呂から上がった私は赤屍さん特製のオムライスとホットケーキをたいらげ、三日ぶりにちゃんと服を着て自宅まで送って貰った。 何だか夢でも見ていたような三日間だった。 こうして私の三連休は、その殆どをベッドの上で過ごすという、えっち極まりない三日間となり、月曜日の午後にやっと淫らな日々に終わりを告げたのだった。 |