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「お帰りなさい、聖羅さん。お疲れさまでした」

「赤屍さんもお帰りなさい。寂しかったです」

「私もですよ。貴女に逢いたかった」

我慢出来ずに抱きつくと、しっかりと抱き締め返された。
背後で職場の人達がざわざわしているのが聞こえてきたが、こうなったらもう開き直るしかない。月曜日がちょっと怖いけど。

赤屍さんは、メールにあった通り、金曜日の仕事帰りに迎えに来てくれた。
その長身が見えた途端、堪らず駆け出してしまったのは言うまでもない。
そうして、いまはこうして人目も憚らずに熱い抱擁を交わしているのである。

「では、帰りましょうか」

赤屍さんが私を車までエスコートしてくれる。
いつものように助手席に収まり、滑るように動き出した車に、ほうと息をつく。
赤屍さんの匂いがして落ち着く。

しばらく走ったのちに車は赤屍さんのマンションに到着した。
都内の一等地にある億ションである。
駐車場に車を止めて、エレベーターへ。

「赤屍さ、んん」

エレベーターの扉が閉じた途端、ほとんど抱き上げられるようにして身体を掬い上げられてキスをされた。
まるで逢えなかった時間を埋めるような、熱く情熱的なキスだった。

エレベーターが最上階に着く頃には私はすっかり蕩けきっていた。
ふにゃふにゃになった私を片腕で抱き上げて赤屍さんがエレベーターを降りて部屋に向かう。

玄関から室内に入ると、再びキスをされながら服の中に大きな手が潜り込んで来た。

「ま、待って」

「一週間待ちました」

「だめ、シャワー浴びてから」

「では、一緒に入りましょう」

赤屍さんに抱き上げられたまま脱衣所に向かう。
抵抗する暇もなく着衣を全て脱がされ、バスルームの中へ。

「まずはメイクを落としましょうね」

こうなると抵抗しても無駄なので、大人しくされるままでいると、繊細な動きでオイルクレンジングから洗顔までされ、最後にホットタオルで優しく丁寧に顔を拭かれた。

「熱くありませんか?」

「大丈夫です。気持ちいい……」

ちょうど良い温度のシャワーの湯をかけられ、シャンプーを塗布されたら、まるで美容師さんのような巧みなシャンプーが始まる。
シャカシャカと指の腹でリズミカルに頭皮を掻かれ、それに時折指圧が加わる。
シャンプーが終わったらトリートメント。
頭皮を動かすようにツボを指圧され、首筋まで揉まれ、完全に気分はサロンに来たお金持ちだった。

「流しますよ」

トリートメントを洗い流され、今度は身体を洗われる。
肌の上を泡を纏ったスポンジ優しく滑っていく。
最初はただ優しいばかりだったそれが、次第に淫靡な動きに変わっていった。

「おや、ここはどうしてぬるぬるしているのでしょうね?」

「あん、だって、赤屍さんが」

シャワーで泡を流され、くちゅくちゅといやらしい音を立ててそこを弄られる。
身体に降り注ぐ温かい湯の心地よさと、それとは明らかに種類の違う淫らな気持ち良さに翻弄され、無意識の内に赤屍さんの腕に縋りついていた。

「も、いいから、入れてぇ」

腰の辺りに当たっている剛直に自ら身をすり寄せ、おねだりすれば、体勢を入れ換えて赤屍さんの脚を跨ぐように座らされる。
ぱくぱくと口を開いて欲しがるそこに硬いものが擦りつけられた。
そうして、ゆっくりと先端が入り込んでくる。

「一週間分、たっぷり楽しみましょうね。聖羅さん」


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