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「今日からお前は私のものだ。なまえ」

瀟洒な紳士の姿をした美しい鬼に攫われてやって来たのは、どこにあるとも知れない無人島だった。

いかなる仕組みなのか、琵琶の音が聞こえたと思ったら不思議な城の中にいて、再び音が鳴った時には海に囲まれたこの島にいたのである。
何を言っているかわからないと思うが、私もよくわからない。

ただ一つわかるのは、拉致した時からずっと私を抱き上げたまま離そうとしないこの鬼からは、どうにも逃げられそうにないということだけだ。

「あの……」

「鬼舞辻無惨だ」

「無惨様」

なんだ、と目顔で問われておずおずと尋ねる。

「私は何故ここに連れて来られたのでしょうか」

「お前のためを思ってのことだ。私の寛大さに感謝するがいい」

無惨様の話はこうだった。
無限城では人間の私では危険なこともあるだろうから、あの琵琶でいつでも移動可能なこの無人島で私を『飼う』ことにした、と。

そう話す無惨様は二体の鬼を伴っていた。
黒死牟様と猗窩座様だ。
黒死牟様が上弦の壱、猗窩座様は上弦の参らしい。
そうなると、何故弐ではなく参なのかという疑問が湧いてくるものである。

「奴は……忙しい」

と、黒死牟様。
上弦の弐の方は、何でも『万世極楽教』という新興宗教の教祖様をやっておられるのだとか。
そして、無惨様にあまり好かれていないのだと、黒死牟様が淡々と教えて下さった。

黒死牟様は無惨様のビジネスパートナーのような存在で、猗窩座様は真面目で忠実なので無惨様のお気に入りなのだそうだ。
だから、今回お二人を伴っておいでになったのだと。

人間に成り済まして貿易会社を経営している無惨様はご多忙なので、この島にずっといることは出来ない。
無惨様が留守の間は、このお二人のどちらかを護衛につけて下さるということだった。

「護衛が必要なのですか」

「人里から離れた孤島だが、鬼狩りが嗅ぎ付けて来ないとも限らない」

鬼狩りとは文字通り鬼を狩る者達で、無惨様のものとなった私も彼らの殺戮の対象となるだろうと。

「私は何をすれば良いのでしょう」

「ここに住まい、私が訪れた時に私を癒やせ。お前に望むのはそれだけだ」

「あっ」

無惨様に、とんと胸を押されて仰向けに倒れ込む。
倒れた下には柔らかな布団が敷かれたベッドがあり、それは大した衝撃もなく私の身体を受け止めてくれた。
乱れたワンピースの裾を気にする暇もなく無惨様が覆い被さって来る。

「む、無惨様……いけません」

「私が私のものを好きなように愛でて何が悪い」

「や、ぁ、んんっ」

私の首筋に顔を埋めながら、無惨様はワンピースを脱がせにかかった。
白い肌が露になるたび、無防備にさらされたそこここに赤い所有印が刻まれていく。

そうして、私の純潔は散らされた。

「近くに温泉が湧いている。後でゆっくり浸かってくるといい」

ぐったりとした身体を無惨様に預けて微睡んでいると、私の髪をくるくると指で弄びながら無惨様がおっしゃった。

「無惨様は?」

「なんだ、一人では寂しいのか?いいだろう。付き合ってやる」

中にある無惨様のものはまだ硬いまま。
大蛇のようなそれが再びぞろりと動き出したので、私は思わず甘い声を漏らしてしまった。
身体はもうすっかり無惨様のお気に召すように躾られてしまったらしい。
下から突き上げられて、胸の膨らみが淫らに揺れる。

「あっ、あっ、無惨様……!」

「この館以外も整備が必要だな」

私をあんあん鳴かせながら無惨様はこの無人島をどう開拓していくか考えているようだ。

恐ろしい方だけれど、従順にしていれば意外と無体な真似はされないのかもしれない。


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