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「この材料と製法から出来る薬が何であるか君には分かるかね」

わかりません、と正直に答えると、スネイプは特に失望した風もなく、そうかと頷いて完成した金色の鍋の中身をゴブレットに注ぎ入れた。

これは夜の補習授業なのだった。

というのも、今日の魔法薬学の授業が終わった時、補習授業を行うので就寝前に私室へ来るようにと言われていたのだ。

寮の自室を出る前には聞こえていた雨音も、ここには届かない。

鍋の中の液体には真珠貝のような光沢があり、螺旋を描く湯気が立ちのぼっていた。
それが放つ香気のなんと芳しいことか。
今まで嗅いだ中で最も好ましく、耐え難いほど蠱惑的な香りを漂わせていた。

その香りをゆっくりと深く吸い込んだマユは、まるで香りを呑んだかのように、自分が薬の香気に満たされているのを感じた。

「これも勉強だ。飲んでみたまえ」

夢見心地のまま、スネイプが差し出したゴブレットを受け取る。
疑問に思う余地などなかった。

香りを味わうようにしながら飲み干すと、身体がぽかぽかと温かくなってきた。

「どうかね、感想は」

「あ……あの……」

スネイプに耳元で囁かれると、マユは子宮のあたりがきゅんきゅんして、秘めた場所がじわりと滲み出た蜜で潤うのを感じた。

潤んだ瞳でスネイプを見る。

途端にこみ上げてきた熱情のまま、マユは着ていたローブを脱ぎ捨ててスネイプの胸にしなだれかかった。

「すき……好きです、先生……大好き」

そうだろうとも。

内心ほくそ笑んだスネイプは白くすべらかな少女の柔肌に我が物顔で手を這わせた。


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