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夏休みになってすぐに訪れたのは、日本の山奥にある温泉郷。
蛍に逢える里というキャッチフレーズでパンフレットに載っていた山村だ。

豪農の屋敷を改造した立派な宿に、これから一週間お世話になる。

「先生、用意出来ましたか?」

襖の向こうに声をかけると、さらりとそれが開かれた。

「わあ!凄くよく似合ってますよ先生!」

「そうか」

濃紺の浴衣を着たスネイプ先生はめちゃくちゃセクシーで素敵だった。
居心地悪そうにはしていないから、ちゃんと着付けられたのだろう。
私のもそうなのだが、浴衣と帯に魔法がかかっていたから自動で着付けをしてくれたから楽だった。

「君もよく似合っている。浴衣というのは良いものだな」

「ありがとうございます」

「それで、これからどうする」

「少しお散歩しませんか?」

「この暑さの中、歩き回るのかね」

「森の中は涼しいですよ。川のほうへ行ってみましょう。夜、蛍を見に行く時の下見に」

「では、行くとしよう」

「はい」

スネイプ先生が手を差し出してきたので、その手を繋いで宿の外に出た。

敷地内から一歩外に出れば、のどかな山村の風景が広がっている。
田んぼに畑、点在する古民家や、それを取り巻く里山などを見ていると、これぞ日本の原風景といった感じだ。

川までは歩いてすぐだった。
涼しげな清流を眺めていると、不思議と暑さが気にならなくなってくる。

「先生、座りましょう」

岩場に座って浅瀬に足をつけ、少し涼むことにした。

「日本はいかがですか、先生」

「そうだな。悪くない」

先生はホグワーツにいる時よりもリラックスしているように見える。
それにしても浴衣姿が素敵だ。

「髪、結びましょうか?」

「ああ、頼む」

先生の黒髪を手でまとめてヘアゴムでとめる。
そうするとまた印象が変わってドキッとしてしまう。

先生が私の手を握った。

「宿に戻ったら温泉に入るか」

「いいですね」

「二人で、だ」

「それは…その…」

「嫌かね?」

私の手を握ったままスネイプ先生の指が私の手の甲をすうっと撫でる。
それ、えっちです、先生。

「嫌じゃ…ないです」

どうしよう。
宿に帰るのが楽しみなような、怖いような。
ドキドキが止まらない。

宿へ戻るまでの間、ずっと手は繋がれたままだった。

離れたのは、部屋に入ってから。

腰を抱き寄せられ、後頭部を手で押さえられて深く口付けられる。

「ん…はッ、…んん」

スネイプ先生が欲情しているのを感じて、私の身体も熱くなっていく。
せっかく着た浴衣を乱され、胸のあわせから手を差し入れられた。
直に胸を揉みしだかれて下腹部がじんと疼く。

スネイプ先生が私を求めているように、私もスネイプ先生を求めていた。
今すぐにでも繋がりたいくらいに。

でも、

「せんせ、だめです」

「何故だ。君のここもこんなに濡れているのに」

先生の手が浴衣の裾を割って中に入ってくる。
濡れた音がして恥ずかしくなるが、私は頑張って言葉を続けた。

「温泉、入るんでしょう?」

スネイプ先生は眉間に皺を寄せて私を見た。

今すぐにでも押し倒してしまいたいという気持ちと、温泉に入るまで我慢するかという理性がせめぎあっているのが手に取るようにわかった。

「…さよう」

先生が呻くように言った。

「温泉に入ってから、ということでよろしいですかな?」

耳元でねっとり囁かれて、既に濡れている場所がもっと潤うのを感じた。

「では、行くとしよう」

互いに浴衣が乱れたまま、スネイプ先生は私を抱き上げて脱衣所に向かった。

スネイプ先生のものが熱く硬く浴衣の生地を押し上げているのを感じて嬉しくなる。

もう待ちきれないのは私も同じだった。


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