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逆トリしてきたスネイプ先生を保護した。
時系列的にはアズカバンが始まる前の夏から来たらしい。
最初こそ「マグルの君に何がわかる」と不遜な態度で警戒心丸出しだったスネイプ先生だが、原書を全巻、DVDを全作見た後はさすがに思うところがあったらしく、

「我輩は何をしたらいい」

と私に尋ねてきた。

「戻ったら、まず憂いのふるいでダンブルドア先生に記憶を見て貰って下さい。それからマルフォイ家を保護しないと。重要なのはドラコをヴォルデモートに接触させないことなので、そこは上手く言いくるめて下さい」

「それでダンブルドア校長の死を防げるのかね?」

「可能なはずです」

言いながら思ったのは、私が本当に防ぎたいのはあなたの死なんですよということだった。

「細かい調整はダンブルドア先生と相談して貰うとして、まずはロンのところにいるピーターを捕まえないとですね」

「それは任せてくれて構わない。闇の帝王の復活に繋がる重要事項だ。必ず未然に防ぐと約束しよう」

「シリウスのことも?」

「さよう」

スネイプ先生は嫌そうな顔をしながら言った。

「無実の罪とわかった以上、放ってはおけまい」

学生時代のことを水に流せというのは無理だろう。しかし、同じ不死鳥の騎士団となる以上、大人の対応をして貰わなければならない。

「じゃあ、そういう感じでいくとして。スネイプ先生はお風呂入って来ちゃって下さい」

「君が先に入りたまえ」

「私はまだ仕事が残っているので後からで大丈夫です」

「そうか。では、先に失礼する」

お風呂の入り方だが、もちろん最初は教えてあげる必要があった。
腰にタオルを巻いて貰い、スネイプ先生の髪をシャンプーをして差し上げた。これが日本の文化なんですと言って背中も流してあげたのだが、タオル越しにスネイプ先生の身体を感じてドキドキしたことはまだ記憶に新しい。

浴室に向かったスネイプ先生を見送ってから、テレビに向き直る。
大きな画面には死の秘宝パート1が映っている。リアルタイムで放送されているのだ。ちなみに明日はパート2が放送される。

「スネイプ先生、死なないで」

思わず画面に向かって呟いていた。

いつ向こうの世界に戻れるかわからないが、どうにかしてスネイプ先生が生き延びてくれることを願うしかない。

例え、二度と逢えなくなったとしても、生きていてくれさえすればと思わずにはいられなかった。


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