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訃報が届いたのはそれから一週間後のことだった。

すべてが終わり、周囲に人影がなくなってから教会の敷地内にある墓所に現れた彼に、なまえは赤くなった目を向けた。

「リボーン…」

「最後に会ったあの時には、あいつはもう自分が長くないことを知っていたんだな」

傘も差さず雨に打たれる赤ん坊を見つめながら、なまえは彼は今までどれくらいの人々をこんな風に見送ってきたのだろうかと考えた。

かつて愛した女や、死線を潜り抜けてきた仲間達……親しかった友人達が次々と旅立っていくのを、彼はひとりぼっちで見送ってきたのだ。
それがどれほどの孤独であるか、なまえには想像もつかない。

『リボーンは女性をとても大切にしてくれたし、愛してもくれたけれど、誰も彼の“特別”にはなれなかった。でも、もしかしたら、貴女ならあの人の“特別”になれるかもしれないわね』

あの日、彼女はこっそりなまえにだけそう打ち明けてくれた。
同じ男に惹かれた女同士の秘密の話として。
叶わなかった自分の分まで、いつかリボーンを幸せにして欲しいと願って。

「お前はなるべく長生きしろよ」

「…うん…」

「もう泣くな」

「…うん…」

リボーンがハンカチを差し出してくる。
なまえはそれを受け取らずに、トレンチコートを着た赤ん坊を抱き上げてぎゅっと抱きしめた。



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