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「あっ、ごめんなさい。ツナのオムライスのほうが大きかったから、ハートも大きくなっちゃったんです。足りなかったですか?」

ケチャップを手にした猛獣使い──いや真奈は、おもむろに雲雀のオムライスにニョロニョロとケチャップを出すと、大きなハートの横に小さなハートを描き足した。
ついでに、ハートの上に"LOVE"の文字を描き加える。

「これでどうですか?」

「うん、いいんじゃない。悪くないよ」

にこにこしながら尋ねる真奈に、すっかり機嫌を直した雲雀が頷いてみせる。
そのあまりのバカップルぶりにドン引きしている綱吉の気も知らず、真奈はうふふと愛らしい笑い声をたてた。

「恭弥さん、もしかして焼きもちやいちゃったんですか?」

「だったら何?」

ふいと顔を背けた雲雀の目元はほんのり赤く染まっていた。

「僕だって嫉妬ぐらいする。分かってるなら気をつけてよ」

君が悪い、と理不尽に言い切られたのに、真奈は嬉しそうに笑いながら「ごめんなさい」と素直に返した。

「恭弥さん…可愛い」

「咬み殺されたいの?可愛いのは君でしょ」

──助けてリボーン!
俺が悪かったから!反省してるから!
もう宿題忘れたりしないから、ここから助け出してーーー!!

今ここにはいない家庭教師に向かって心の中で叫ぶ綱吉だったが、当然返事はなかったし、助けがくるはずもなかった。



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