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さかのぼること一ヶ月前。
真奈はスクアーロからザンザスの誕生日について相談を受けていた。
もっと正確に言うと、誕生日プレゼントを用意するよう迫られていた。

「奴に何も渡さなかった日には……」

「渡さなかった日には…?」

「俺が死ぬ」

スクアーロは重々しく宣言した。

「頼むぞぉ」

「う…うん…」

たいへんだ。
プレゼント一つに人命がかかっているらしい。
スクアーロが焼き魚にされるかもしれないのだから責任重大である。

そこで真奈は一生懸命考えた。
何をプレゼントすればいいだろう?

得意なものと言えば料理しかない。
となれば、やはり手料理を振る舞うのが一番だろう。
それにプラスして、好物だという酒も一緒に送ってみると良いかもしれない。

しかし、御曹司として一流のものに触れて育ってきたザンザスの舌を満足させられるかどうか……。
悩みに悩んでリボーンに相談したところ、

「お前が膝の上に座って食わせてやれば、何でも喜んで食うと思うぞ。お前ごとな」

などとからかわれてしまった。
だが、そこは女に優しいヒットマン、ちゃんと特殊ルートで上物のウイスキーを手に入れる手筈を整えてくれたのだった。


そういうわけで、ウイスキーを持参してやってきた真奈はスクアーロに加えてルッスーリアの協力も取り付け、ヴァリアーのアジトの厨房を借りて料理を作ったのである。



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