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そうだ、思い出した。

私の名前は苗字なまえ。

どうして忘れていたんだろう。

自分の名前さえわからない状態で、こんなわけのわからない場所に放り出されて。

自分の身に起こっていることが恐ろしくて私は身体を震わせた。

ここには誰もいない。
独りぼっちだ。

そう考えると急に不安な気持ちでいっぱいになる。
心細い。
誰かに側にいてほしい。

そう思った時、再び湖の水面が揺れて何かの映像を映し出した。


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