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日付が変わると同時に、聖羅は誕生日おめでとうと赤屍にお祝いの言葉を贈った。
11月23日は彼の誕生日なのだ。

それからは捲るめく愛の世界となったので内容は割愛する。
恥ずかしいのを我慢して、普段は絶対出来ないような様々なご奉仕を積極的に行ったとだけ言っておこう。
今思い出しても赤面してしまう甘い夜だった。

そして一夜明けて、赤屍の誕生日の朝。

少し遅く起きた二人はまだ離れ難くてベッドの中でくっついていた。

「そろそろシャワーを浴びましょうか」

そう言った赤屍に抱き上げられる。

「えっ、一緒に?」

「ええ、一緒に」

そうする間にもそのまままお姫様抱っこで浴室に運ばれていく。

「昨夜は頑張ってくれましたから、そのお礼ですよ。隅々まで綺麗にして差し上げます」

語尾にハートマークが付きそうなご機嫌な様子で赤屍は言った。
洗うだけで済めば良いが、恐らくそうはいかないだろう。

「あ…赤屍さん…さすがにこれ以上は…」

「安心して下さい。こう見えて私は医者です」

頼もしい言葉だが、今はちっとも安心出来ない。
むしろ不安が増大した。

「今日は私の誕生日でしょう?」

「うっ…」

それを言われると何も言えなくなってしまう。

せめてもの抵抗に、彼の長い黒髪を指でつんとつまんで引っ張り、「お手柔らかに…」と震える声で訴えるしかなかった。



それから程なくして。

浴室からは、赤屍のご機嫌なハミングに重なって聖羅の甘ったるい声が響いてきた。


HappyBirthday!

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