不運な心臓


「八左ヱ門」

眠さのせいで重い瞼を開ければ、あるはずのない顔が目の前にある。
しかも困ったような表情で。

「…三郎?」

ぼうっとしながらもなんとか目を開き状況を確認すれば、
今は丑の刻ほどであり、
級友が堂々と上に跨っており、
しかもなぜか、深刻な様子だった。
(おいおい、なんだよこれ)
今までにないような状況に馬鹿みたいに胸が高く鳴った。
密かに好きであった相手が、夜中に部屋に忍び込んできたわけで。

「お、おい、どうしたんだよ三郎」
「…非常に、非常に言いにくいんだが」

(これはもしかしてフラグでも立ったんじゃないか)
(いやいやいや三郎にかぎってそんな)

「もう、八左ヱ門しかいないんだ」

(もしかして、もしかして)




















「かわや付いて来て…」
「死んでしまえ」







(可愛かったから、許そう)

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知ってる知ってるこういうオチ
はちはち好きです
鉢屋は竹谷が自分好きって知ってるとかがおいしい
あと竹谷も鉢屋もお互いにこいつは雷蔵が好きって勘違いしてて雷蔵がとんだ迷惑を被る竹鉢が読みたい



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