知りたくなかった


「もうシズちゃんなんて本当キライ、
死んでよ、どっかいって、死んで」

「てめえたまにガキみてえな言い方するよな…」

こいつの相手をするのが本当に面倒な時があるということを、俺は学んだ。
(全く相手をする気がない時に限ってこいつはいつもこうだ。)

「シズちゃんに言われたくないね!それに子どものが真剣に考えられることだってあるんだよ…大人は知ろうともしないこと。例えばそうだなあ…カカシは脳みそが無いはずなのに何故喋れたか?」

「はあ?」

「オズの魔法使いしらないの?」

「知らねえよ」

「ブリキ男は心が無いはずなのに何故ライオンに怯えたか?
もともと備わっていただなんてなんとも感動的なオチになるわけだけどそれは真実か?」

「俺に難しい話すんな!
知らねーって言ってんだろ」

「難しくなんてないだろ
ね ライオンくん
どうして良い魔女は真実を教えてくれなかったのかな?」

「…ハァ…?」

「そういうことだよシズちゃん
ヘンゼルにグレーテルがいなかったら?
薔薇にトゲが無かったら?
片割れがいない双子座の意味は?…それじゃあ…」

(そしてこいつがどうして面倒になるかという理由を知ってしまっているからまた面倒だ、知らなきゃよかった)

「それじゃあさ」

(この顔を俺にしか見せないということを俺は知っている、ああ面倒だ)

「自分の存在意義を暴力でしか示せない平和論者はどうすればいいんだろうね?
はは」




I did not want to know it



(こいつが本当に、嫌いだ。)



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オズの魔法使いが好き
それだけ



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