青峰ととある選手
※桐皇戦後のある日
「なあ青峰はさ、口ではあんなこと言ってるくせに実は黒子君のこと羨ましいとか思ってんだろ」
「はあ?バカじゃねぇのオマエ」
阿呆らし。と青峰はあくびをかいた
「そんなこと言っちゃって。素直じゃないなぁ…」
「ちげぇっての」
そっぽを向いて体育館ステージにゴロンと寝そべる。聞く耳持たず、だ。いいよひとりで好き勝手に喋ってるから
「だってさ、あんな仲良い姿見せつけられちゃって、アンタが嫉妬しないはずが無いじゃんか」
「…………」
「お前が一番望んでた"チーム"ってやつを、黒子君は昔の自分を持ったまま手に入れることができてるんだ。たしかにお前はここの部活に魅力を感じたと思う。でも心のどっかではああいうのもいいなぁって、思ってんじゃないの」
「………」
「ねえ」
図星だろうがどうせ
だからそうやって寝たフリするんだ
「ねぇねぇ」
鼻つまんでやるんだ。えいっ
「ふがっ!」
青峰は飛び起きた
「なにすんだバカ!」
「やっと起きた。で、実のところどうなんだよ」
「……オマエには関係ない話だよ」
「ふーん」
あこがれ
(みんなの憧れ青峰君)
(でも青峰君の憧れは、)
(コートで最弱の黒子君だった)
前へ 戻る 次へ (21/33)