オセロゲーム Part2 | ナノ
優先順位 (1/2)





"青峰とはやるな"
コレばっかりが頭の中でリピートしてる。


『どういうことだ?』


やるな、とは勝負するなと言うことだろうか。だとしたらなぜ?


『アイツのやる事は、昔からよくわからないな…』


だからこうして別れてしまったのだけど




「よぉ直也ー!」

『ぅわあ!?』


突然、後から衝撃が来た。また柏木か?そう思って振り向いた。


『ちょっと!毎度毎度オレが考え事してるときに後からそーやって……あれ?』


背後から抱き付いて来たのは、柏木じゃなかった


『だい、き?』

「よ、よお……」


すごい剣幕で振り返ったせいか、大輝は少したじろいでいた


「久しぶり…」

『あ、うん……ていうかゴメン。今』

「オレと誰か、間違ったか?」

『うんそう。クラスに、こーいうことよくするヤツがいたもんだからてっきり…』


だってまさか大輝に会うとは思わないし。以前、柏木にやられたことあるから"まさか"って。


「ああ、そう…間違えたのな…へえ…」

『ほんとゴメン』


ちょっと間違えただけなのに、大輝はオレの思ってる以上にショックを受けているようだった。


『ところで、お前こんなトコで何やってんだ?』


まだ部活中だろうに


「あ?当然サボりに決まってんだろーが」

『…そうかい』


どうせそんな事だろうと思ったよ。聞くだけ無駄だった


「直也こそ、なんだ?その袋」

『これは…』


大輝はオレの手からヒョイと買い物袋を取り上げると、中身をあさりだす


「お、お茶もーらい」

『あ!オレ飲もうとしてたのに!』


静止したのに、構わず飲み干してしまった。


「ごちそうさま」


容器が空になって気分も満足すると、ペットボトルにキャップをきっちり閉めて返してきた。
中身がなきゃ意味ねーよ。


「どれ、ストリート行くぞ直也!」

『ええ!?ちょっ、オレ買い物途中、』


それでも大輝はオレの腕を引っ張ってずんずん進んで行く


昔から変わらない自己チューっぷりだ


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