空っぽのまま (1/2)
誠凛は残り二日、全力で挑んだ。
しかし桐皇との戦いの爪痕は
確実に残っていた。
火神欠場、
チームの不協和音。
藤井の失踪、
そして黒子の突然の不調。
今までチームを
何度も救ったパスはミスを連発し
見る影もなかった。
満身創痍で最後まで戦うも
78対79で二日目
対鳴成高校──惜敗。
三日目、桐皇学園が全勝。
しかし誠凛が勝てば
3チームが一勝二敗で並び
インターハイ出場への
可能性が残る。
全てを懸けて挑んだ最終戦。
それでも、
挑む者全てが
勝者となれるわけではない。
96対78
誠凛は負けた。
そして、
誠凛高校のインターハイへの
挑戦は終わった。
全てが終わったわけではない。
終わるということは、
同時に始まりを意味する。
つまり、
新たな挑戦へ──
.
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