オセロゲーム Part2 | ナノ
おあずけ (2/3)





『だーかーらー』


答案用紙なんてオマエらが勝手に持ってけばいいだけの話だろー


「そういうわけにはいかないだろ」

「逆エビの刑くらうのオレ達なんだぞ」

「ほらっ、さっさと歩く!」


『うー……』


右には福田、左には河原。そしてオレの答案を持ってるのは降旗だ。




「おう、火神ー」

『テツヤもはっほー』


廊下を2人に引きずられていると、前方に火神とテツヤが見える。


「直也君おはようございます」

『おう』


テツヤと軽い挨拶を交わした。


「降旗と河原……と……福田!!」

「そ」

「やっと名前覚えたなー」

『オレより人の名前と顔覚えんの苦手な人初めてみた』

「うっせ!」

『あたっ』


ちょっとからかっただけなのに、火神にこづかれた


「それより持ってきたかテスト」

「ああ。つかなんで今なんだ?赤点取るとI・H行けないとか聞いたことはあるけど……まだ気が早くね?」

「実力テストって成績には関係ねぇんだろ?」

『あ、オレもそれ聞いた』


だから実テって結構手ぇぬいたんだよね


「え?そうなの?」

「じゃあマジで問題ねぇじゃん!練習した方がいいだろー?筋肉痛ヤベーけど……」

『んー…でもなんかあったような』


けど思い出せない




「っつーか藤井、オマエちゃんと歩けよ」

『ム…』


そう言えば、両腕をがっちりガードされている


「だってよ、火神」

「こいつすぐ脱走するんだ」


両脇が声がする。


「なら簡単じゃねーか」

『へ?』


火神は呆れたようにため息つくと、オレの腰を持って担ぎあげた


『ちょ、火神君苦し……』

「なんか言ったか?」


逆さまのオレは上手く喋れない


「福田、降旗、河原。何してんだ行くぞ」


唖然とする3人をおいて、火神君歩く。


『人目を気にしろバカガミ!』


オレは羞恥心でいっぱいだ


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