お好み焼き事件 (4/5)
「緑間っち、ホラコゲるっすよ?」
「食べるような気分なはずないだろう」
『せっかくオレがひっくり返してあげたのに』
それでも真太郎は腕を組んで箸を持たなかった
ああ、あれか。
コイツってしっかり焼かないと食べないんだっけ。
半熟は嫌いだって、昔聞いたことあるきがする。
「負けて悔しいのはわかるっスけど……ホラ!昨日の敵はなんとやらっス」
「負かされたのはついさっきなのだよ!むしろオマエがヘラヘラ同席している方が理解に苦しむのだよ。一度負けた相手だろう」
「そりゃあ……当然リベンジするっスよ、インターハイの舞台でね。次は負けねぇっスよ」
『インターハイねぇ』
黄瀬の目は輝いていた。
「ハッ、望むとこだよ」
黙々と焼いては食べるの反復を行っていた火神が黄瀬の言葉に反応した
「あと、藤井の"本気"も見てみたいし」
狙ったように黄瀬は言った。
この目、やっぱ気付いてたか
「黄瀬……前と少し変わったな」
「そースか?」
「目が……変なのだよ」
「変!?まぁ……黒子っち達とやってから前より練習するようになったっスかね。あと最近思うのが……海常のみんなとバスケするのがちょっと楽しいっス」
そう言う彼の顔はほんわかしてて、本当に楽しんでるなっていうのが凄く伝わってくる。
「……どうもカン違いだったようだ。やはり変わってなどいない。戻っただけだ、三連覇する少し前にな」
「……けど、あの頃はまだみんなそうだったじゃないですか。藤井君もいて…」
『オレの事はどうだっていいだろ』
オマエらと試合出たのなんてほんのちょっとしかないんだから
「オマエらがどう変わろうが勝手だ。だがオレは楽しい楽しくないでバスケはしていないのだよ」
「……オマエらマジゴチャゴチャ考えすぎなんじゃねーの?楽しいからやってるに決まってんだろバスケ」
「なんだと……何も知らんくせに知ったようなこと言わないでもらおうか」
『おいおい、祝勝会なんだから喧嘩はやめろって』
この2人、相性悪すぎるだろ
バスケスタイルうんぬんじゃなくても
.
prev|back|next