オセロゲーム Part2 | ナノ
お好み焼き事件 (3/5)




「……とりあえず何か頼みませんか。お腹へりました」

『そ、そうしよう。オレはノーマルにタコ玉がいいな』


結局、このテーブルにはもとからいた黄瀬とテツヤと火神とオレ、それに真太郎が加わった。

なんかこの面子といると無駄に緊張する。
っつーか、こういう風になるように高尾に仕掛けられたような気がしるんだが。


「オレもうけっこう一杯だから今食べてるもんじゃだけでいっスわ」

「よくそんなゲ○のようなものが食えるのだよ」

「なんでそーゆーこと言うっスか!?」

『見た目はアレでも食ったら旨いんだからな!』

「藤井も何言ってんすか!お好み焼きに失礼っス!!」


真太郎がため息を吐き出し、デリカシーのない発言をする。
黄瀬はブッと思わず噴き出していた


「いか玉ブタ玉ミックス玉たこ玉ブタキムチ玉……」

「なんの呪文っスかそれ!?」

「頼みすぎなのだよ!!」

「大丈夫です、火神君一人で食べますから」

「ホントに人間か!?」

『態度もデカいが胃もデカいんだ、こいつ』


一通り頼むと、店の人は顔を引きつらせながら戻っていった。


「そういや藤井、今回はあんまり活躍しなかったッスね」

『ああ、ちょっとな……』

「直也君は成長痛になったらしいですよ」

『バカテツ!言うなよソレ』

「へぇ…そう……」


にまにまと笑みを作る黄瀬がオレを見てくる。
たまらずオレの顔が赤くなるっていくのが凄くわかる


「いいじゃないか。バスケをするなら身長は有るに越したことはないのだから」

「190センチ超えの直也君なんてちょっと想像できないですけどね」

「たしかに」


すると黄瀬がどっと笑った。
よく見れば真太郎も肩で笑いを堪えてるし、テツヤはテツヤで飲み物飲んで緩んだ口元を誤魔化してる。


『テメェら…』



「お待たせしました!ご注文の品をお持ちいたしました」



素敵な笑顔のお姉さんが両手いっぱいに焼く前のお好み焼きを持ってきた


「焼き方は大丈夫ですか?」

「ああ、それなら藤井がいれば」

『ちょっ、オレがやんの!?』


なんで真太郎の分までオレが焼かなきゃなんないんだよ


「藤井君そういう話はとりあえずあとにして、早くお好み焼き受け取ってください」

『あ、すみません』

「いえいえ」


お姉さんは笑ってたけど、どこか引きつった笑みだった。


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