オセロゲーム | ナノ
宣戦布告 (4/4)





「……いやー!言うね!あれっしょ?キミ、真ちゃんの同中っしょ?」


『高尾君……』


ガシッ、とテツヤとオレの肩をだく


「気にすんなよ、アイツツンデレだから!ホントは超注目してんだぜ〜!?」


先ほどとは空気がガラリと変わる。
高尾君は極めて明るい口調で話していた。


『ふふっ……知ってる』


高尾君のテンションにつられて、オレの口元もほころぶ。


『真太郎って見てると飽きないよね』


「やっぱり!?ほっとけないっていうかさ、危なかっかしいっていうかさ」


『そうそう』


なんだか、高尾君とは気があいそうだと思ったり思わなかっり。







「いつまでしゃべってる二人共!行くぞ!」


「ヘーイッ」


『あら、お呼び出しかかっちゃったね』


高尾君は慌ててオレらから離れると、呼ばれた方へ駆けて行った。


「……なんか黒子君に言われちゃったんだけど……」

「まあいーじゃん、オレらが思ってることそのままだし」


若干困り顔の先輩達だけれども、でも気分は晴れたようだった。


「……黒子、見ておけ。オマエの考えがどれだけ甘ったるいか教えてやろう」


真太郎も高尾君の後に続いて去っていった。




『…どれ。オレも行くかな』


真太郎の背中を目で追うのを止め、ベンチへ足を向けた。


『ささっ、ぼさっとしてないで荷物片付けてくださいな』


「あ…ああ」


自分に指示が出てることに気付いた先輩方はわたわたと動き出す。


「……あのさ」


『?』


作業の合間に主将がこっそり訪ねて来る。


「お前さ、緑間とも仲悪かったりすんの?」


『へ?』


「いやだって…黄瀬とは……」


『ふっ』


本気で心配する主将の顔見てたら思わず吹き出した。


『まっさかぁ!仲良いですよこれでも!』


「そうなのか?」


『ツーメンの相手はいつも真太郎にしてもらってたんですよ』


オレのパスが丁度良いって、真太郎はいつも言ってくれてた。

…そんな風に、懐かしんでみたり。






「さ、そろそろいいかな?」


「荷物もったらさっさと出るぞ!」


『はーい』


そしてオレらは客席に向かった。
秀徳の試合を見るために


.

prevback|next
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -