オセロゲーム | ナノ
オレの背番号 (2/6)





キュッ キュッ
 ……ダムッ



体育館に響くバッシュの音とボールのバウンドする音。
それらはやっぱり耳障りで。





ダムッ!!





『おお……』



黒子から受け取ったボールをドリブルで運ぼうとする火神。



「っっ!!」


「おっ」


「いや、まだだ!くらいついて……」



しかしディフェンスはしぶとくて、行く手をはばまれてしまう。



『いや、あれは躱せるっしょー』

「はやっ……!!!」



ディフェンスを十分に引き付けた火神は、ロールでかわしてダンクをした。



「うおお!!」

「ナイッシュー」

「すげーな、フルスピードからあの切り返し!!?キレが同じ人間とは思えねー」

「もしかしたら「キセキの世代」とかにも勝ってる……!?」

「あるかも!つかマジでいけんじゃね?」

「あんな動きそうそうできねーって」

「むしろもう超えてる!?なあ藤井!!」

『んー……越えてるかどうかは知らないけど、火神君は凄いね』



ボーっと試合の様子を眺めていた直也は言葉をはぐらかしながら答えた。


ただ、あの程度のことができたぐらいで「キセキの世代」に並んだつもりになってるのが心外なだけで。















「あれ?黒子どこだ?集合って言ってんのに」


「あーもー、たまにすげー困るよ」


「黒子ー!!出てこーい!!」



ミニゲームが終わり集合がかかったのに黒子の姿が見当たらない。



『テツヤー、呼ばれてるけど?』



見兼ねた直也は黒子の耳元で言うと、彼ははっと我に返り集合場所へと急いで移動した。


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