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バスケ部の本気 (2/3)





「そういえば!」



『なんだよ、急に……』



撫でていた手を止め、大声を出した柏木。



「月曜の朝って校庭で全校集会があるんだって!よく見たら教室に残ってるのオレらだけだしっ!急いで行くよ直也っ」


『ちょっ…待、危なっ!!』



突然手を引っ張られたもんだから、オレは転びそうになった。



















「なんとか間に合ったようだな…」


『ああ。お前が校内を迷わなかったらもっとスムーズに来れたがな』


「それは言っちゃいやーn『黙れ柏木』



くねくねと女みたいな仕草をしだしたこの気持ち悪い生物をチョップで黙らせた。


すると、周りの生徒達は上を見上げながら騒つきはじめた。



「あ!直也あれ!!」



柏木が指差した方、つまり校舎の屋上を向けば、鉄柵に乗ってる奴が見えた。



『おいおい…新学期そうそう自殺か?縁起わりーな…』



そしたら、屋上から声がした。




1‐B 5番!火神大我!!「キセキの世代」を倒して日本一になる!




堂々と宣言をしたのだった。



『バカじゃねぇの……?』



だけど……

口では否定してるけど、心のどこかでは期待してた。



「バスケ部のやる気は十分みたいだよ?」


『だから?』


「自分のためのバスケができないってんなら、アイツらのためのバスケをすりゃいいじゃん。発想の転換だよ」



にしし、と笑う柏木の手には真新しいバスケ部の入部届けがあった。



『……なあ柏木』



屋上で、幾人かの教師達に叱られてる最中のバスケ部を見上げる。



「あ、なに?うまいこと言ったオレを褒めてくれんの?やっt『ちげぇよ』



勝手に喜びだす柏木の脳天にチョップを食らわせた。



『オレさ、また昔みたいに…誰かのためのバスケをしてもいいのか?』


「いいんじゃねぇの?」


『そうか』






アイツも許してくれるかな…

オレのこと。


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