「ほれ、着いた。今から走んないと間に合わないかもなー…走っても無理かも」 「遅刻しそうになったのお前のせいなんだぞォォォ!?お前が私のこと轢きそうになるからさァ!!」 「そんな事言ってる暇があったら行きなさい!遅刻しちゃいますよ!」 「くーっ!こんな時だけ教師ズラしやがってェェ…!!」
校庭の真ん中を思いっきり突っ切って昇降口に向かって、下駄箱に適当に靴を入れる。 どこが私の靴箱だとか、捜してる暇なんてないからね。
そのまま階段を登って校長室へ向かう。 廊下は走っちゃいけないもんだけど、でもしょうがないだろ。
「失礼しまーす」
ゼェハァ言いながら校長室のドアを開けると紫色の変な生物が…っっ!!
「失礼しましたー」
あんなもんが校長だなんて誰も信じられるはずがないだろぉぉぉう! というか、なにあのちょうちんあんこうみたいな紫の頭に着いてる長い奴! あれマジキモイわ〜…。おっさんのくせにあーゆう着飾った奴にろくなのはいないんだよ。
「ちょっとお前。」 「ぎゃーー!」
いきなり話しかけられてビックリした…。思いっきり変な声上げちゃったし。 変な声ってゆーか、もう奇声だろ、アレ。
「なんだぁ、銀髪先生かー…」 「惜しいなぁ。俺、坂田銀八だから。銀髪じゃないのよねー」 「銀八か。あーそんで?何?」 「君が見てたあの紫のあれ?あれ校長だから。無礼な行動するとZ組行きになるぜ」 「…Z組!?Zってそんなにクラスあんの!?このちっちゃな学校に!?」 「てゆーか、お前は元からZ組だったな。俺、Z組の担任だから。着いてこいや」 「ぅあ…はいはい…」
銀八って金○みたいな?あの人気ドラマみたいな? Z組ってすごくね?人数多くね?せめてFだろ。Zなんて初めて聞いたよ。 つーか、こんなのが教師のZ組ってかなりヤバイクラスなんだろーなぁ… 高杉もZ組だろ、多分。
「高杉もZ組だから」
ほらやっぱりィィ!
「へー…。」 「まあ、うるさいけど。お前もうるさいからすぐ溶け込めるだろ」 「え、うるさいって何!?その言い方何!?」 「いいから。ここがZ組。」
『うらぁ!死ねゴリラァ!!お前みたいなのコンクリで埋められて地面の一部になっちまえ!』 『姉御ォ!参戦するネ!』 『近藤さん…大丈夫か…?』 『死ね土方ァァァ!!』 『カバディカバディカバディ…』 『ちょ、皆さん落ち着いてくださいよ!』 『『『『黙れや、眼鏡』』』』 『誰が眼鏡じゃボケェェェ!!いくら地味だからってね!僕をあなどらなっ…ごふっっ」
なんだこのクラスゥゥゥ!!
「今日からここがお前のクラスだから」
こんなクラスも学校も嫌ァァァァア!!
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