今日は私にとって特別な日。
今日は私の――誕生日。
少し機嫌よくいつも登校する道を歩く。
きっとZ組の皆は知らないと思うけど、いい日になったらいいなぁ。
「何にやけてんでィ。気持ち悪ィ。」
いつの間にか横には、同じクラスの沖田くんがいた。
しかも心に刺さる言葉をサラッと…!
「にやけてない!今日は嬉しい日なの!」
そう言うと、鼻で笑われた。うわっ、ムカつく!!
一気に機嫌が悪くなった私は、速足で沖田くんの前を通り過ぎた。
せっかくの誕生日なのに…!
沖田くんは知らないと思うけど、私にとっては大切な日。
「そんなに急がなくても遅刻しやせんぜ?」
「分かってるよ!沖田くんこそゆっくり歩けばいいじゃん!」
私よりもスピードの速い、沖田くん。いつの間にか横にいた。
これじゃ沖田くんから逃げられない…!
「俺は名前に用があるんでさァ。」
驚いて足を止めた。沖田くんも止まった。
用って珍しい…。
「用って何?」
沖田くんは少し視線をおとした。
黙ったまま口を開こうとしないし…。
彼の名前を呼ぼうとした時、沖田くんは口を開いた。
「名前…誕生日おめでとうごぜーやす。」
恋のはじまりは誕生日
うっきゃああああ!莉依様から頂きました、誕生日祝いィィィ!!こんな素敵なものが誕生日プレゼンツですよ、超嬉しいですね、はい。ありがとうございました、莉依様!