体が柔らかい感触に包まれる。優しく降ろされた先はベッド。なら私を包むこの柔らかいものは布団だ。気持ちいいー…このまま眠れそう。でもそんな気分も一転。体に被さってきた重いものが安眠を邪魔する。あ、“もの”なんて言ったら失礼だね。その正体がスクアーロさんだってことくらい分かってる。

「スクアーロさん…眠っ」

眠いって言おうとしたのに、スクアーロさんのキスによってそれは阻止された。右手は私の背中を引っ掻くように捕まえて、左手は髪を掻き乱しながら頭を支えている。足は互いに絡み合い、激しいを形で表したようなキス。舌が、舌が駄目。そんなキスされちゃうと、駄目だよ。私酔ってるんだから、いつもより気分が盛り上がりやすくなってるんだから!短く早く繰り返されるスクアーロさんの息遣いがエロい分、それに拍車が掛かる。

「もう、終わった、だろぉ?」
「な、に?」
「終わっただろって、生理。」

あれのことか…お陰様で無事終わりましたとも。こくこくと無言で二回頷けば、スクアーロさんは私の服を脱がしにかかる。こんなスクアーロさんを見せつけられては、抵抗する気など全く起きない。寧ろ下着が見えた時、あ。と手を止めたスクアーロさんを焦れったく思ったくらいだ。

「こいつが一番なまえに似合うと思った。外すのが勿体ねぇ…」

着けたままする気?何気に恥ずかしい…いっそ脱がせてほしいな。でもスクアーロさんが選んでくれた下着だし、悪い気もしない。代わりに私が…そう思ってスクアーロさんのボタンに指をかけた。ボタンを全部外して袖を引けば、スクアーロさんは自ら肩を寄せてスルリとシャツから腕を抜く。もう片方の腕は、私が袖を引いただけで簡単に抜けた。

「一週間以上お預けくらってんだ…たっぷり頂くぜぇ。」
「…ど、どう、ぞ。」

その言葉と同時だった。スクアーロさんが私の下腹部に手を伸ばしたのは。下着の中に手を滑り込ませ、陰核を軽く摘まれる。生理が終わったばかりでかなり敏感なそれへの刺激は、私の膣を潤ませるのに十分だ。そんなことしなくたって、あの激しいキスで結構濡れてたけど。

「…我慢でき、ねぇ。」
「ひ ぁ!んっ」

僅かな水音を立て、長い指が膣に捻じ込まれた。痛くないと言えば嘘になるけれど、先週の行為よりマシだ。痛いよりも気持ちいいが優先されている。膣を掻き回す指が早くなるに連れ、私の腰は何度も跳ねた。

「なぁ、ベルト…」

苦しそうな声。私はその声に返事も返さず、スクアーロさんのベルトのバックルを外し、ズボンを止める金具を解く。スクアーロさんは避妊具を着ける為に一旦上から退き、私はその間に自分で下着を下げた。外すのが勿体ない。なんて言ってくれたから、片足を抜くだけにしよう。

「なまえ…」

入れる前にきつくハグされた。この時、あーこの人すっごく好きだ!って気持ちが溢れ出る。スクアーロさんも同じだといいな。

「足、開け。今更恥ずかしがるこたぁねぇ。」
「で、も…は、恥ずかし、です。」
「自分で脱いだくせによぉ。」

渋ってなかなか足を開かない私に痺れを切らしたのか、閉じた足を強引に開き、膣に亀頭を押し込んだ。

「ぁ…ああっ」

ゆっくりと壁を擦りながら奥に進まれる感覚。ぞくぞくして、背筋が震える。自分でもスクアーロさんをきゅうきゅう締め付けていることが分かった。そしてやはり前回同様、それは中途半端なところまでしか進めない。スクアーロさんの顔色を窺えば、苛ついたように眉間に皺を寄せていた。

「くそっ、ど、して…んなに穴が小せぇんだよ…」

やば、ご立腹だ。そんなことで怒られてもなぁ…なんでそんなにデカイんだよって言い返してやりたいけど、無理。だから、出来るだけ努力してみよ、かな、なんて。とりあえず抜いてもらわなきゃ…

「ゔお゙ぉい!何してんだぁ!」
「んあっ!」

何って抜きたいんだよ!ちょっと腰引いただけで奥突き直すの止めて。抜きたくないって思ってくれるのは有り難いけど!今度はストップをかけてからゆっくり抜いた。そして私は体を起こす。抜いたことによってスクアーロさんの眉間の皺は増えたけど、今また入れるから。ね、機嫌直して。

「スクアーロ、さん。座ってシましょ…その方が、私の体重で奥まで入ります…から。」

スクアーロさんの肩に手を添えて、膝立ちで跨った。その状態でキス。何度も何度も…キスしてる最中、膣にまた指が入ってきて、ナカはもうぐちゃぐちゃ。抜かれた指には私の体液がべったりと絡み付いていた。スクアーロさんはそれを舐めとり、私の腰に手を添える。

「ああ…あっ、あ!」
「ゔあ゙、っ!なまえ、もっと…もっと腰、降ろせぇ。」

痛いけどもっと奥に…目を強く瞑って痛みに耐え、ゆっくりと腰を降ろす。しかしそんな私の努力も虚しく、腰に添えられたスクアーロさんの手に力が入り、私の腰を下へと押しやった。

「ぅあ゙あ゙!」
「は、…んっ、なまえ…わり、動くぞぉ。」

ガクン。頭が揺れて、少し首が痛い。私をがっちり抱き締めた状態で下から突き上げるスクアーロさん。その口は目の前にきた乳首を含み、舌を使って弄んでる。ガクガクと揺れてバランスが悪い。私は膝が崩れないよう、スクアーロさんの頭を抱いた。顔面に胸が当たってるとか、そんなのもう関係なくて、ただただ快楽に意識が飛ばないように必死で。

「わ、たし…だめっ、だめっ…も、」
「イけよ。何回でも、なぁ。」



一週間の空白を埋めるかのように、ずっとずっとセックスした。避妊具は三つ四つ開けた気がする。その夜はいつも以上に長くて、このまま夜が明けないでほしい。なんていうベタなことを思い続けた。



stage35 end



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