本日の天気は晴れ。眠くなる程に穏やかな日差し、優しく髪を揺らす風、これらは最高の午後を演出している。そんな朗らかな風景が最も似合わないであろう独立暗殺部隊のアジトにも、太陽は平等に温もりを降り注いでいた。スクアーロが珍しく広い敷地内の庭にあるベンチに腰掛けて刀を手入れしているのもきっとそのせいだ。当の本人は“三十路という年のせいか”と内心笑っているかもしれない。

「スクアーロォー」

遠くで女がスクアーロを呼んだ。刀の手入れはある程度終わっていたのか、スクアーロはベンチに散らかしていた道具をに片づけながら返事をする。

「なんだぁ?まだ片づけが「セックスしよう。」

スクアーロは一瞬自分の耳がイカレたのかとさえ心配した。こんな穏やかな真っ昼間に、外で、女に、そんなことを言われるなんて、脳の片隅でも考えていなかったから。

「なまえ、お前にあの燦々と輝くお天道様が見えるかぁ?」
「うん、今日はホント気持ちいい午後だよね!おやつの時間が楽しみ。だからそれまでセックスしよ。」

セックス?こんな真っ昼間から?なまえ曰く「気持ちいい日に気持ちいいことしたら、もっといいに決まってる」らしい。

「真っ昼間から何盛ってんだぁ。」
「スクアーロがいる限り万年発情期なのさ!」

握り拳を作り笑顔を見せるなまえ。スクアーロは素直に、こいつは可愛いなと思った。その口、つまり発言さえなければ。しかし惚れた弱みとは恐ろしい。ハグするだけ、キスするだけ、触るだけ…何々する“だけ”の条件がエスカレートし、最後はスクアーロの部屋で情事に至った。

窓から覗く天道様も、さぞかし呆れたことだろう。


090705

鮫さん(32)に欲情するのは時間なんか関係ない。


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