「すーき!」

スクアーロの首に腕を回すと、顔が白銀に埋もれた。サラサラで香りの良い髪が頬を優しく包む。背後からのサプライズに驚く様子はなく、スクアーロは前を向いたまま笑った。

「なんだぁ?急じゃねぇか。」
「スクアーロはー?私のこと好き?ねぇねぇ。」
「さぁなぁ。」

スクアーロには見えてないところで、口をへの字に曲げた。でもいいの。だってスクアーロがずっと嬉しそうに笑ってるから。これってさ、俺も好きだよって言ってくれてるんだよね。

「うへへっ。」
「なぁに笑ってんだぁ?」
「さぁねぇ。」

スクアーロが顎を上げたから、私のおでこにゴツンと頭がぶつかった。痛くはなくて、心地良い。二人だけ柔らかい空気に包まれてるみたいで。

「なまえ。」
「うん。」

スクアーロの座るソファをひょいと飛び越えて、正面からスクアーロにぎゅうと抱きついた。同じくらいぎゅうって抱き締め返してくれる。嬉しい、幸せ。

「えへ。」
「可愛いなぁ畜生。」
「格好いいなぁチクショウ。」



さぁて、後ろで佇むレヴィの嫉妬の視線に殺されるまであと何秒かな?


存分に羨ましがればいい


「なまえ、俺とも!」
「嫌に決まってんでしょ。」
「なぬぅ!?」



100511

雨VS雷 雨の圧勝!


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