汗で肌に張り付く髪が邪魔だ。しかも張り付いているのが自分のではなく、相手のものだと余計鬱陶しく思う。それなのに、この長い長い銀色を嫌いにはなれない。

「す、くっ、髪が…」
「あ゙あ゙?邪魔だってか?」

スクアーロは動きを止めて前髪をかき上げて見せた。私がその仕草を好いていることを知っていて、態と見せつけている。そう分かっているのに心臓が煩くて腹が立った。それを読みとったのか、満足気に笑ったスクアーロはヘッドボードに手を伸ばし、ヘアゴムを手に取る。

「枕元に、ある、ってことは、こんな時、用?」
「まぁな。」
「私、以外、の人、も、邪魔って、…言った?」
「最近はなまえ以外このベッドに乗せてねぇ。」
「最近、は、っての…なんか、ムカつく。」

下半身にスクアーロのものが挿入されたままのせいで声は時々途切れた。それなのにスクアーロは余裕な顔して前髪と垂れる横髪を緩く後ろに縛った。それだけで格好いいと思ってしまうなんて、ああ、本当にムカつく。

「始めんぞー」
「報告しなくていっ…やっ、んっ」

再び運動を開始したスクアーロ。私は慌てて腕を回し、お互いの顔が見えないくらいキツく抱き寄せる。そうしないと、スクアーロが私の顔を見て笑うから。

「っ…!っ、ぁ…」
「ゔぉ゙お゙い、顔を見せろ、そんで声も出せ。」
「っや、カス鮫、がっ…ちょう、し、乗るじゃんっ」
「テメェ…」

力一杯抱きついていても、スクアーロの力には適わない。片手であっさりと引き剥がされた私の両手はスクアーロに引かれ、それと同時に背中がシーツから遠のいた。

「座位、は、嫌っ…」
「照れてるだけじゃねーか。」

スクアーロの顔が近すぎて、正面が見れない。正面向いたら絶対に目が合う。かと言って下を向いても恥ずかしい結合部を直に見てしまう。消去法で考えた結果、首を右に向けた。

「そうはいくかよ。」

スクアーロは私の頬を、その大きな手で包み正中へと戻す。やっぱり目が合って、そして笑った。この笑顔が悔しいくらい愛しくて、本当に参る。

「ん、すくあ、ろ、カッコイッ…ねっ」
「ったりめーだろぉが。」

足が、カタカタと震えてきた。なんだ、もうイっちゃうのか。ちょっと残念だけど、この刺激は耐えられるものでもないんだ。だから諦めて、来る快楽の波にただ、飲まれてく。

「あっ、だめだめっ…ひ、あっ無理、も、無理っ」
「俺はまだ耐えられるぜぇ?」
「知る、かっ、そんなっひ、っ…!」

ビクリと体が痙攣した。イった瞬間は結合部を自分からスクアーロにすり付けていた気がする。また調子に乗るだろうな、このカス鮫、そんで早くイけよ。私はもう疲れた。イった後の脱力感は相当なもので、行為が激しければ激しいほどこの脱力感は大きい。私はスクアーロと初めてセックスをした時、本当の脱力を思い知った。そして何度繰り返しても、これに慣れる日は来ない。

「っ!ちょっと今の締め付けはイきそうになったぜ…って、ゔお゙ぃ、大丈夫かぁ?」
「死ぬ」
「もうちょっと付き合えよ。」

私の唇に深いキスを落としたスクアーロは正常位に戻して再び腰を振る。徐々に上がるスクアーロの息遣いが色っぽくて、不覚にもまた腹部がジンッとした。

「顔か腹、か、中、ドコに、出して欲しい?」
「最後の、は嫌。」
「最、後が一番、オススメなのに、よ。」

スクアーロが小さく唸って、さっきジンッときた腹部に熱を感じた。結んだ銀の髪はいつの間にか解けていて、私ではなくスクアーロの頬、首、肩、腰に張り付いていて凄く邪魔そうだった。

シャワーでも浴びて結び直そうか


090702

長髪の色っぽさはソレ


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