「報告は以上だ。」
「なら明日はインドに発て。詳しい場所は後で伝える。」
「ゔお゙ぉい!俺は今マダガスカルから帰ったところだぜぇ!?休みくらい寄越せこのクソボスがぁ!」

聞こえた。大好きな大好きなスクアーロの声が。たまたま廊下を歩いているとボスの部屋から爆音が響き、部屋を覗けばやはりそこには久しく見ていなかった銀の長髪がある。

「スクアーロォオ!おかえりぃいいい!!!」

任務でマダガスカルに発って早一週間…ああどんだけこの日を心待ちにしていたことか!私はダッシュでスクアーロに近づき、みんなより少し丈の短い隊服を捲ってペチッとその下を叩いた。

「ごちそうさまでーす。いやーいい音鳴ったね!」
「帰って早々ケツ触んじゃねぇ!このド変態がぁ!!」

私は満足してニコリと笑った。スクアーロはと言えば、スカートを捲られた女の子みたいに隊服の裾を片手で押さえている。なにこの可愛い32歳。抵抗されるとまたやりたくなる小学生男子の気持ちが分からんでもない。

「一日一回スクアーロのケツ触っとかないと禁断症状が…」
「いつかセクハラで訴えてやるから覚悟決めとけぇ。」

ピクピクとこめかみを震わせるスクアーロ。その横で同じくこめかみを震わせているボスがこちらをギロリと睨んだ。やば、そういや何かお仕事の話をしていたよーな…完璧に空気読み間違えた。

「…なまえ、お前も明日インドに行け。」
「は?」
「ゔお゙ぉい!なまえが行くなら俺を休ませろぉ!!」
「うるせぇ!テメェらカス二人が任務に出りゃアジト内が静かになるだろうが!!」

空気…読み間違えたと思ったんだけど、もしかしてラッキー?スクアーロと一緒の任務を任されたみたい。喜びを最大限に表そうと、目を輝かせてボスの手を握ってみたのだが、その手は一秒で振り払われた。とにかくラッキーだ!

「やった!新婚旅行がインドなんて素敵ね。」
「誰が新婚だぁ!!ゔぉいボス、俺はこんな馬鹿と一緒の任務なんざ御免だぜ。」
「そう照れるな。」
「そーだよスクアーロ!照れちゃ嫌!」
「ゔお゙ぉい!!」

これはボスが私にくれたチャンスなんだと思う。スクアーロと二人きりになれるなんて。


このチャンス
どう活かしてみせようか



「(スクアーロが信じるまで好きって言ってやる!)」
「(なまえと一緒じゃ、調子が狂って仕事になんねぇだろぉ。)」


091115

鮫のケツ触りたかっただけ


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