好き、大好き、スクアーロ以外考えられなくて参っちゃう。愛してるよ、今は。

「っ、そこ、やっ…」
「ここか?」
「あっ だ、…めっ」

奥をずんずん突かれて苦しいのに、もっともっとと望む自分。可笑しいね、けどどんなに苦しくてももっと欲しいよ、スクアーロが。何処にもいかないで、私の側にいて、そうじゃないと興味なくなっちゃうよ。私、そんな人間だから。

「…イき疲れた。」
「そりゃ良かったなぁ。」
「次の任務って、何処?遠いところ?私は隣町だから、すぐ近くなの。」
「おいおい終わってすぐ仕事の話かぁ?ちょっとは情事の余韻に浸りやがれ。」
「遠い、の?」

ああ苦しい。奥を突かれている時より苦しいよ。スクアーロはまたイタリアからいなくなってしまうの?こんなに好きなのに。ずっと一緒にいたいのに、いなくなるの?嫌、そんなの嫌だ。我儘なんか言いたくない。そこまで子供じゃないし、立場だって弁えてる。でも、でも、

「や、だよ。遠いのは…」

こんな切ない声を聴かせてはいけない。目に涙を溜めたままスクアーロを見上げてはいけない。分かってる、分かってる。これは寂しさなんかじゃない、恐れているんだ。スクアーロが遠くに行ってしまって、私は他の誰かに現を抜かして抱かれるかもしれない。そしたらスクアーロへの興味が薄れて、好きでも嫌いでもない、ただの同僚になってしまう。お互いが想っていれば離れていても大丈夫だなんてのは迷信で、離れてしまえば想いたくても想えないのが現実だ。

「なまえ?」
「…ごめん、変なこと言って。」

まだうっすら汗ばんだ額をスクアーロの胸に当て、空いた手で腹を撫でた。男のくせにスベスベした肌、綺麗な腹筋、今は全部、私の。

「次の任務は国内だぁ。昼出て、明け方には戻る。だから、」
「?」
「だから、まだ好きでいろよ、俺のこと。」

背中に回された腕がキツく私を締め付け、胸に押さえつけられる頬が痛い。痛い、から涙。嬉しいとか、愛しいとか、すぐに消え失せるそんな感情じゃなくて、痛いから泣いてるんだ。無駄だよスクアーロ、その言葉、純粋な乙女の気持ちを縛り付けるには十分すぎるけど、私みたいな飽きっぽい気紛れ女には通用しないからね。どうせすぐ遠方での任務が入る。そしたら私はきっと違う誰かの腕の中、そうだな、ボス辺りに抱かれたら私はスクアーロの胸には戻らないかもしれない。ボスはなかなかアジトから出ないしね。

「今回はまだ、ね。」
「今回は、かぁ?相変わらず危なっかしい女だなぁ。」
「そんな危なっかしい女が、一つ教えてあげよう。私、今まで続けて三日以上会えなかった男とは別れてるんだ。興味なくなっちゃうからね。それなのにスクアーロが一週間も任務で私と会えなかった時は泣きながら待ってた。他の男に手を出せばいいのに、不思議だよね。」

有り得ない、私が一週間も会えない男を好きでいるなんて。今、スクアーロを愛しているのは本当、ずっと好きでいたいと思っているのも本当。でも我慢は出来ない、はずなのに。

「なら、次は一ヶ月くらい待っていられるようにしておけぇ。」

スクアーロ、きっと貴方は知っているんだね。


飽きっぽい気紛れ女の縛り方を


090729

アニメから鮫が消えた。はやく戻ってきて。


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