君の愛は世界一の宝物!どこの国の、どんなお姫様でもこの宝石みたいな宝物は手に入らないでしょう?私は姫でもなければ清らかな乙女でもない、真っ黒な暗殺者だけど、これがあるから幸せなの。

「スクアーロッ!」
「ゔお゙、飛びかかるんじゃねぇ!!」
「お帰り!任務ご苦労。」
「もっとまともに出迎えやがれ。」

長い任務を終え、やっと帰ってきた私の大好きな人。一ヶ月も離ればなれなんて、本当にスクアーロ欠乏症で死ぬかと思った。けどボスに言えばかっ消されてしまうのが目に見えているから、頑張って耐え抜いたわ。

「一ヶ月、長かったね。」
「そぉかぁ?」
「スクアーロはオジサンだから、月日を短く感じるんじゃない?それ脳に刺激のない日々を送ってる証拠だよ!」
「誰がオジサンだぁ!全国の三十代に謝れ!!」

コツンと頭を小突かれる、ああそれすら愛おしいなんて!本気で殴らない辺りが愛じゃない?愛だよ!!

「冗談っ、ねぇ、私がいなくて寂しかった?寂しかったでしょ?」
「答えの選択権がねぇぞぉ?」

あ、久々の笑顔御馳走様です!さぁスクアーロが帰ってきたことだし、何をしようか。きっと先にシャワーを浴びたいだろうから、私はその間にご飯の用意をしてあげよう。勿論作るのはルッスーリアか屋敷のシェフだけど、それを手配してあげるんだ。何が食べたいかな?こってり系?あっさり系?スクアーロの為ならそんなことを考える時間も楽しいよ。

「腹が減ったなぁ。」
「え〜先にシャワー浴びたいって言うかと思ったのに。」
「そりゃ浴びてぇけどよ。」

折角なら、とスクアーロは私を軽々と抱き上げた。お姫様でもない私がお姫様抱っこされてる!嬉しいなぁ。

「先に美味いもん、食いたいだろ?」
「…私、とか?」
「珍しく勘が働くじゃねーか。」
「えっへん!私さっきシャワー浴びたばっかりだけど、スクアーロと一緒ならもう一回入るよ。」

ならやはりシャワーが先だなんて言われると、たまらない。この一ヶ月、私に触れたいと思ってくれたのかな?思い出して悶々とした夜を過ごしてくれた?愛されてるじゃないか、私!

世界一の宝物を手にした私は、暗殺者にして最高のお姫様?


「何あのバカップル、今明け方なんだけど。マジ殺してぇ。」


090716

同じく任務帰りのベルを怒らせてナイフで刺されればいい。

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