次郎部屋 | ナノ






side桐生次郎


「眠い日はもう学校諦めて寝てろ。周りの気持ちを考えろ」


3回くらいそう言って帰っていった巴。首を傾げると呆れたようにため息をつかれた。


今日気付いたら風紀室で目の前に巴がいたけど。俺朝までしか覚えてないや。


「まあいいか、寝よ」


まだまだとても眠い。

ベッドに入ればおやすみ三秒もいいところ。あっという間に夢の世界だ。


ーーー



「じーろう!!!!」


「あ、おかえり和くん」


お腹にアタックしてくる和くんを抱き止めれば嬉しそうに顔を埋めてきた。うーん可愛い。


「今日次郎ずっと寝てたぞ」

「そうみたいねー」


にっこにっこごきげんな和くん。


「あのな!!!」


聞いて!というように声を上げる和くん。なあに?というように目線を合わせればちゅっと可愛らしいリップ音。


「眠り姫はキスで起きるんだぞ!!!」


「うーーーーーん。うん。」


それは多分唇にちゅーだろうけど。和くんの唇が落とされたほっぺたを撫でるように触れれば和くんはまたごきげんそうに笑った。


眠り姫ってどうなの?とか思ったけど可愛いからなんでもいっか。


かくしておれの眠い1日が幕を閉じたのだ。