次郎部屋 | ナノ

出発前の







もっと、もっと


俺は善ちゃんの首に手をまわし、唇を塞いだ。


善ちゃんはすこし息を飲んで驚いたあと、俺の舌の動きに合わせるように絡めてくる。


「ふぁ…ッ、ん…、…っ」


俺も善ちゃんも目を開けていた。

欲に濡れた善ちゃんの目が俺を愛おしげに見ているのが分かってしまう。


なんかちがう


美人できれいで、そんな善ちゃんがいまはすごい男くさい。


「次郎、とまんなくなりそう…」


キスの途中、善ちゃんの泣きそうなつぶやきが耳に響く。


「っっ、ひゃ…ッんっ、」


そのつぶやきを理解する前に直にそこをゆるりと握られた。


それだけで喘ぐんだからほんと情けない。


「次郎きもちいい?」


善ちゃんの質問にこくこくと頷いてしまう。


やっぱ男同士だからどこがいいとかわかるんだろうなぁ

とか思ってるうちに善ちゃんはどんどん追い詰めるように俺を弄る。


「あ、っ、や、善ちゃ…俺、もっ、」


首をいやいやとふり、ぽろぽろと涙を流しながらそう言うと善ちゃんは息を飲んで「たまんない」とつぶやいた。


なにがたまんないんだろう

というかたまんないのは俺だ。
なんでそんなに上手いの
ほんと勘弁してよ


「いきそう?」


そ の言葉がなんだか達することへの許可に感じて、


「んぁ、っ、ぁ、」


目の前が真っ白になる快感につつまれた。