次郎部屋 | ナノ

出発前の






折れたからにはしょうがない

身をよじるのをやめ、諦めてベッドに体を預けた。



「…ん…」


する、とへそあたりを撫でられてくすぐったさに顔をしかめた。


そうだ巴が性感帯実験してたもんね、へそあたりは弱いらしい。


「キスしていい?」


なんで手まで拘束しといて今更そんなこと聞くんだか


だいたいキスはもはや慣れっこだし、正直善ちゃんキス上手いから気持ちがいい


こくりと頷くと善ちゃんは嬉しそうに目をほそめた。

啄ばむようなちゅ、ちゅ、と可愛らしい音をたてるキスをなんどか繰り返し、

ゆっくりとまるで甘やかすかのように善ちゃんの舌が俺の唇を撫でた。

とっさに開けてしまった口からぬるりと入りこんだ舌はゆっくりと口内を貪りはじめる。


「ふ、…っぅ、」


それとともに上半身を善ちゃんの大きな手が撫でるように触れた。


乳首周りをなぞるようにくるくるとなぞられ、よくわからない快感に声が漏れる。


「ん、…っ、ふっ」


あぁだめだ

意味わかんないくらい気持ちがいい。

キスが一度中断され、善ちゃんの唇が首筋やら鎖骨やらに落とされ、くすぐったい。


善ちゃんの指先がもどかしい動きをやめ、きゅ、と乳首をつままれた。


「っつ、ぁ、は…っ」


思ったより大きい反応に善ちゃんは何故か嬉しそうだ。

なんで

意味わかんないし女みたい

乳首でこんな声出すとか死にたい

「次郎きもちよさそう」


そうだよきもちいいよ

なんか文句あんのか


キッ、と睨むと「かわいい」なんて的外れなことを呟いて善ちゃんはまた指先に力をこめた。