僕はお父さんが好きだ。 大好きだ。 しかも、親子としての好きじゃない。 僕はお父さんに対して性的な感情を抱いている。 僕は、お父さんを愛している。 それをお父さんに理解してもらいたい。 だから僕は言った。 「お父さん、好きです。僕はお父さんを愛しています」 と。 けれども、やっぱりというか何というか…。 お父さんから返ってきた言葉は、 「おう、オラも悟飯のこと好きだぞ!」 という、あっさりしたものだった。 お父さんの言う“好き"と、僕の言っている“好き"はまったく違うモノだ。 予想は出来ていたけれど、お父さんはその違いがわかっていない。 僕は何とか冷静に、その違いをお父さんに教えた。 「お父さん、違います。お父さんの好きは、家族に対して感じるモノ。僕の好きは、恋愛対象に対して感じるモノなんです」 するとお父さんは眉をしかめた。 「…だからオラ言ってんじゃねぇか、好きだって」 嗚呼! どうしてわかってくれないのか!! 今ほどお父さんの天然な性格を憎いと思ったことは無い。 けれど、やっぱりそんなとこも可愛い、愛おしい。 「…ごめんなさい、お父さん。この話はまた今度にしましょう」 今日は諦めることにした。後日、お父さんに僕の言っていることを理解してもらえるような策を練って出直そう…。 「おう、じゃあな」 そう言って微笑んだお父さんは、僕を見送るとまたすぐに修行を始めた。 道は長そうだな…。 とりあえずは、いつかお父さんが修行より僕を優先してくれる日を目指して頑張ろう…。 「………………悟飯の馬鹿野郎………」 悟飯の後ろ姿を見つめながら、悟空がそう呟いたことと、実は悟空の言う“好き"が、悟飯の言う“好き"と同じモノだということに、悟飯は気付いていない。 鈍い二人が結ばれるのは、いつのことになるやら。 <終> 【作者様コメント♪】 めちゃくちゃ短文ですみませんっ(汗) 飯→←空すれ違いなお話を目指して書いてみたのですが、なんだかグダグダになってしまいました…。 ですが、こんなに素敵な企画に参加することが出来て本当に嬉しいです。 來庵様、bacon様、この度は本当にありがとうございました! ◆トキワダ様 HP:床鍋 【主催者より御礼^^】 <from bacon> トキワダ様、この度は悟空受け祭にご参加いただきまして、誠にありがとうございます♪ 飯空〜いいですよねぇ、すれ違い飯空。 ストレート過ぎる言葉しか知らなくて、お互いそのまんまを口にしてるのに伝わらない////飯空さんならさもありなん(*u_u) お父さんの性格をにくい!と思ってる悟飯さんに、お父さんも何でわかんねぇんだよ〜なんだろうなぁ、可愛いな、悟空さ////いや、飯さんも白悟飯攻め〜でツボっております、えへへ。策士で頭の切れる悟飯さんもウマウマもぐもぐ大好物なのですが、そっくり親子がお互いの性格ゆえにもどかしさを感じてるのも可愛いですっ///// 長さなんて関係ありません!トキワダ様の悟空さ愛、飯空愛たっぷりのお話にとってもホカホカさせていただきました。素敵な作品をありがとうございました★ <from 來庵> トキワダ様、改めまして悟空受け祭にご参加いただき、誠にありがとうございます///// 飯空はラブラブだろうが悲恋だろうが大好きなのですが、このすれ違いっぷりも醍醐味ですよね////// お互いに気持ちを口にしてるのに伝わらないもどかしさが堪りません////// どう言えば伝わるのかと悶々としてる悟飯くん、寧ろ可愛いです、ごちそうさまです///// 悟飯くんの誠実さも悟空の不器用さもどっちも素敵できゅんきゅんしました(*>艸<) 濃縮還元、たっぷり愛の詰まった飯空、本当にごちそうさまでした/////// [mokuji] [しおりを挟む] |