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必死に、俺は樹にしがみつく。
そんな俺の行動に驚いたのか、ぴたりと樹は動きを止めてしまった。
早く早くと俺は少しだけ腰を揺らして、後孔を締め付けた。



「っ……はる、」
「……空っぽなんだ」



行かないで、どこにも



「明日なんてどうでもいい」
「………」



これは独白。
だから返事はいらない。



「空っぽで、空っぽで、俺は何ももってない。だからもう、いい」



何に執着して、何に満足して、何に悦楽を求めて。

親さえも捨て、生きる術はこの身一つ。
明日なんて、不透明。



「満たしてよ、いつき…」



樹しか、いないんだ。



「……満たしてやる」



そう低く言って、ソファが激しくきしんだ。



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