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side.樹



「……ねーえ、樹」



リビングのソファにうつ伏せに寝転がり、足をぱたぱた動かしている遥が言った。



「……なんだ」



その傍ら、床に座ってソファにもたれかかる俺は言う。
ふわりと、遥が俺の髪を撫でた。



「樹は、どうやって、死にたい?」



死にたがりの遥は言う。



「………」



死なせたくない俺は黙る。



「俺はねえ」



死にたがりの遥は、後ろからぎゅっと、俺を抱き締めた。



「なんでもいーや。……樹が殺してくれるんなら」



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