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side.恭平
沈黙。
そういえば、久しぶりに満月に会った。
年度始まりは忙しくてかなわない。
行こうと思えば満月の家にも行けたが、忙しいかもという遠慮と、自分が背負う仕事とで行けず仕舞。
学校での仕事の合間にちらりと保健室を覗くと、いつもと同じような満月を見つけた。
俺がいなくても別に平気なんだな、まぁ大人だしな、と少し淋しい気持ちになりながらも納得させた。
しかしそれは気のせいだったようで。
まさか満月がうちに来てくれるとは思わなかった。
昔のこともあってまだ俺に気兼ねする部分が多い満月が、素直に甘えてくるのは珍しいことで。
けれど冷やかせば離れていくのはわかるから、何も言わずに傍に置いた。
本当は、すごく、嬉しい。
またしばらくして、満月が口を開いた。
「……ねぇ」
「んー?」
「………」
「何?」
「俺、迷惑?」
不安そうなそれに、手の動きを止めた。
「……ま、ちょっとな」
からかうように言ってやった。
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