5
ぎゅうっと胸元に頭を押しつけられ、しがみつかれる。
甘えるようなそれに、可愛いとしか思えず、
「……ほら、頭乗せろ」
「ん、」
腕枕をしてやる。
素直に頭を乗せてきた日向をそのまま抱き込んだ。
「ねむい…」
「あぁ、寝ろ」
「いっしょに?」
「あぁ」
「いっしょだよ…」
「ん、」
頭を撫でてやると、瞼が段々落ちてくる。
すう、とすぐに寝息がたちはじめた。
(今日は、眠れないな…)
安心したような顔の日向を見ながら、それでもいいかなんて、思ったり。
「かい、ちょ…」
「……」
身動ぎしながら寝言を呟いた日向の額に一つキスして。
ずっとこのこを、腕に抱いていたいと思いながら。
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