6
side.航
「奈津、俺の名前、呼んで?」
「ッあ、こう、こっ…」
「なつ」
「こうっ…」
愛しい子の、甘い声。
耳に焼き付ける。
「こ、うッ……もう、ぁッ」
「ん、俺も、…」
「あ、ァ、こおッ…あぁあッ!」
「っ……」
同時に欲を放った。
余韻にお互い動けずに息を荒げていると、奈津がぎゅっと腕の力を強めた。
「……こお、」
「っ……」
溶けるような、声。
いつまでも聞かせて。
(え、ちょ、航)
(んな声出すのが悪い)
(も、無理っ……ん、ぅあッ)
(もっかい名前呼んで)
(……)
(……)
(うあッ!ん、っ…!)
(呼ぶまでするよ)
(………!)
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