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side.航



「もー雨ん中サッカーするからです」
「うー…」
「帰り送ってあげますから、しばらく休んでなさい」



満月先生にぽん、と頭を叩かれた。
ベッドに横になっていた俺は、布団を肩まで引き上げた。

馬鹿だった。
昨日の体育のサッカー、雨で中止になるはずだった。
それでも小雨だったから、俺たちは遊びで濡れながらサッカーをしたのだった。
次の日いつものように保健室に遊びに行くと、満月先生に顔が赤い、熱があるんじゃないかと言われた。
確かに少しだるかったり。
さすが保健医、体温を計ると熱があった。
大丈夫って言ったのに、半強制的に寝かせられてるわけ。



「あー最悪だ」



病は気からとよく言うもので、指摘されてからようやく身体が火照った気がした。



「奈津が起きたら言っておきますから、寝ててください」
「はーい…」



まいっか、授業さぼれるし。
満月先生が苦笑しながら、しゃっとカーテンを閉めた。

暖かい布団と、どっとやってきた疲れに、俺はすぐに眠りに落ちた。



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