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side.航



「ぼ、僕、勉強も生徒会もできないし、その……よくわからないから、なにも、言えないけど」



拙く、けれど一生懸命に言葉を紡いでくれた。



「航が落ち込んだり、悲しかったり、嫌だったり、したら……僕が、いるから」
「………うん」
「僕がずっと、傍に、いる……ずっと航のこと、待ってる」



緊張してるのかな、少しだけ声が震えてる。



「だから、一人で泣いたりしないでねっ……一緒、一緒に、いたい」
「うん、わかった」
「絶対、ぜったいだから、っ」
「うん。また俺が落ち込んだら、こうやってぎゅってしてくれるんでしょ?」



背負ってるものは、俺のに比べたら全然重いのに。
俺は何もしてやれてないのに。

俺のために一緒に泣いてくれるんだろう。



「うん、一緒、だからね……」
「ん、」



奈津がいれば、なんだって出来る気がした。



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