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「……今日も、一緒に寝ない?」
「あ……」
放課後、航と一緒に寮に帰った。
夜も更けてきて、就寝前の時間。
眠れてないなんて、言えなかった。
航に迷惑かけたくなかった。
「っ……ふらついてる、」
揺らいだ身体を、航が抱き止めてくれた。
航の匂いがした。
先生の話を思い出した。
伝えてもいい?
頼ってもいい?
この狂いそうなほど辛い夜を、航と一緒に過ごす資格を、もらってもいい?
「っ……ごめ、」
「ん?」
「ぼく、うそ……ついてた」
一人で眠れてるから、大丈夫だと。
平気だと、虚勢をはった。
「あのね、」
「……ほんとは、」
「?」
ぎゅう、と抱き締めて、頭を撫でられた。
「眠れて、ないんだろ」
どうして、わかっちゃうんだろう。
どうして、わかってくれるんだろう。
「っ……狂いたく、ない」
助けて、
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