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抵抗もできないまま、服を脱がされた。
頬や首にキスされて、ぞわり、と鳥肌がたつ。



「浅井かわいいなぁ」
「やっ……なん、なまえっ」
「高梨と付き合ってんでしょ?」



下腹部を、触られた。



「やあ……っ」
「高梨と、こんなことしてんの?」
「やだ、やめて、くださっ……」



暗闇の中、誰も助けてくれない。
航、航って、それだけが頭に浮かんだ。



「ちっ……」



携帯がなって、上にあった影が消えた。



「いいとこだったのになあ……」
「はっ、はあっ、」
「続きはまた今度ね……あ、俺、高梨と知り合いだからさあ、言ったら、わかるよね?」



航の、友達。
航につたえたら、航が傷つく。
そんなの、嫌だった。

僕はただ、頷くしかできなかった。



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