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side.修



「おにーちゃーん?何してるのー?」



結衣の声がドア越しに聞こえて、葵がひっ、と息を詰めた。
にやり、口角が歪んだ。



「ちょっと物を倒しちゃっただけだよ」
「え、大丈夫ー?」
「うん、今片付けてるから、うるさくしちゃったかな」



言いながら、葵をガツガツ突いた。



「はっん、んっ、んん……っ!」



葵が目を強く瞑って、必死に声を抑えている。
もっと、いじめたくなる。



「結衣も手伝おうか?」
「うーん……」
「ふうーっ!んっ!んー…っ!」



葵がぶん、と首を振った。
一層、動きを速めた途端、びくんっと葵が達した。



「もう終わるし、大丈夫だよ」
「そっかあ……結衣、ちょっと出掛けてくるね」
「遅くなる前に帰ってこいよ?」
「はーい!」



ぱたぱた、と階段を降りる音がして、葵が息を吐いたのがわかった。



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