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次の日。

朝も一緒に学校に行ってた僕たちだけど、涼が迎えに来る前に家を出た。
教室でも顔を合わせなかった。
いや、合わせられなかった。



「綾希、どしたの?涼と喧嘩した?」
「航……」



クラスメイトの高梨航が、話し掛けてくれた。
航は僕が涼を好きだと知る、数少ない友人だ。



「そんな、とこ……でも大丈夫。なんとかする」
「そう?あんま無理すんなよ」



じゃ、と航は教室を出ていった。
保健室に行くんだろう。



(いいなあ、)



お互いに思い合えて。
好きな人に好きって言われて。

女の子が好きな涼にそれを期待するのは、無理なのかもしれない。



「う、」



じわり、涙が出た。

まだ友達のままがマシだった。
好きな気持ちを隠して、傍にいれれば良かった。



(もう、無理だ)



壊れた関係は、もう、元には戻らない。



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