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side.千夏



僕はもう、疲れた。



「ころ、して」



今まで、がんばったから。
ねえ、いいでしょう。

最後のおねがい、聞いて。



「っ……!」
「やっ……」



気付いたら、執事、という人に、だきしめられた。
痛いくらいに、殺されてしまうんじゃないかってくらいに、強く。

あぁ、そんなにしたら。
あなたが汚れて、しまう。



「あーっ…あ、やあっ、はな、してっ……」
「ごめん、ごめんなさい……」



いい、匂いがした。
優しく頭を撫でるのは、だれ?



「助けてあげられなくて、ごめん……」
「………?」



なにを、いってるの?



「……だれを、たすける……?」
「っ……」
「ど、して……なくの…?」



僕は、どれい、だから。
こうされて、当然、だから。

たすけてもらえなくていい。
たすからなくて、当然。

このままずっとか、死ぬか、どっちか。



「私があなたを、絶対に助けます」



どうして、そんなこと、いうの?



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